嫉妬への対応3ステップ
Youtubeに「出る杭は打たれる」という動画をアップしました。
補足情報も兼ねて、ここでは、嫉妬への対応ということについて掘り下げたいと思います。
もくじ
嫉妬の理由は人それぞれ
集団内でのハラスメントの原因のひとつでもありますが、「出る杭は打たれる」という状況は、自分より優位と感じる人に対しての嫉妬から生まれます(自分より下位だと感じる相手をバカにするタイプのいじめとは少し違いますね)。
優位にある相手を引きずりおろして、自分が優位に立ちたいのです。
その手段がハラスメント・いじめとなります。
やっかいなのは、他人の何に(どこに)対して嫉妬を感じるかは、人それぞれであることです。
しかもその理由が、嫉妬される側にとってはどうしようもないことも多いのです。
職場であれば、よく働き、人当たりもいいという優秀な社員は当然、上司から可愛がられることも多いと思いますが、それに対して嫉妬された場合、上司に「可愛がらないでください」とも言いにくいですし(笑)、いかんともしがたいものです。
しかもそういう人はさらに活躍の場が与えられるので、より目立ってしまうという「悪循環」です。
また、クラスのなかで美人の女子生徒がいじめの標的にされたりするのも、そういう顔なのですから、本人としてはどうしようもないですよね。
ごく普通に過ごしているだけで、「男子に媚びている」などのうわさを流されたりします。
芸能界でも、以前、優等生キャラで人気だったタレントが、不倫スキャンダルを起こした途端、大バッシングを受けたことがありました。
その人の好感度の高さゆえに、ファンならば「裏切られた」という思いもあったかもしれませんが、そうでない人たちには、「優等生ぶって気に食わない」と常々思っていたところ、足を引っ張るいいチャンスだと思えたのかもしれません。
でも、その人の人気は、ご本人の才能や努力の賜物でしょうから、そこに嫉妬されるとどうしようもないのです。
他人の嫉妬はコントロールできない
他人の嫉妬心は基本的にコントロールできません。
あなたが嫉妬されている状態というのは、相手からするとあなたのほうが上だと感じています。
だとしたらそれを「下げる」ことができると相手の留飲も下がるのかもしれませんけども。
「じゃあ、職場でデキない社員のふりをしろっていうこと?」
と思われる人もいるかもしれませんが、本来高パフォーマンスを発揮し、しっかりお金を稼ぐ場である職場でそんなことをするのは本末転倒です。
ではどうしたらよいのか?
職場を例に考えてみましょう。
1.まずは嫉妬されないようにふるまう
ある意味集団の空気を読んで嫌われないようにふるまう、というのがまず最初にできることになります。
もし職場で嫉妬されかねない立場にあるときは、コミュニケーションで防御するということです。
例えば自分ばかりが上司から気に入られている…という状態のときに、自慢げな態度をとる人は、こんなことで悩まないと思いますので(笑)、なるべく謙虚に、控えめな態度をとっている人は多いと思います。
でも、さらに一歩踏み込んで、嫉妬しかねない人たちに対して、ポジティブなコミュニケーションをとっていくことが結構大事になります。
具体的には、相手を褒める(あなたを認めていますというサインになります)、あるいはちょっとした失敗談を話す(意外とダメなところもありますよアピールですね)などになります。
自分が相手よりも優位な立場にはいませんよ、ということをそれとなく示しておくということです。
媚びるのとはちょっと違うよ…なかなか難しいけど!
2.もし嫉妬されてしまった場合は、気にしない術を持つ
「能ある鷹は爪を隠す」とはいうものの、能力をひけらかさなくても、嫉妬されるときは嫉妬されます。
他人の嫉妬はコントロールできませんので、嫉妬されてしまったものは基本的に仕方ありません。
なぜかというと、嫉妬というのは、実は嫉妬する側の問題なのです。
その原因は、例えば劣等感だったりしますが、その場合あなたの存在や言動に相手が勝手に劣等感を刺激されている可能性が高いので、ご本人が自分の嫉妬のメカニズムに気づかない限り、どうしようもないのですね。
であれば、あなたができることは、それを気にしない、スルーするスキルを身に着けることです。
1で説明したコミュニケーションを実践して、それでも嫉妬されたら、「これは相手の問題だ」と割り切って、スルーしてください。
アドラー心理学でいえば、課題の分離ですね
3.状況が悪化した場合は、ひとりで抱え込まない
たまに嫌みを言われる程度がハラスメントに変わると、スルー出来ない事態になってくると思います。
余計なストレスを抱えることになり、あなたのエネルギーがそがれるため、それこそ仕事のパフォーマンスも下がるでしょう。
この段階に来ると、ひとりで抱え込まず、上司や人事など第三者に相談するのが賢明です。
攻撃してくる相手をコントロールできそうな人に相談しましょう。
また、ここでもうひとつ大事なのは、職場つまりその集団自体の質を見極めることです。
正直、100%クリアな集団、職場などというものもなかなかありませんが、ポイントのひとつは、そこに自浄作用があるかどうか?になります。
つまりハラスメントが起きてしまった際に、真摯な対応をしてくれるかどうか?ですね。
本来、社員が別の社員の足を引っ張る行為というのは、会社全体のパフォーマンスを下げる行為なのですが、それが(相談しても)許容されてしまうなら、残念ながらそういう会社なのです。
ここまで手を打っても埒があかない場合は、あなたが思いっきり働いて成果を上げても嫉妬されない場所、そういうハラスメントを是としない場所などに移ることも選択肢に入れてよいと思います。
本来、あなたの職場でのエネルギーは、あなたの能力を発揮することに使われるべきもの。
ハラスメントに対応することに浪費されるのは、誰の得にもなりません。
その際に、「この職場でしか生きていけないし…」というような思い込みは外して、なるべく多くの選択肢を持つようにしてください。
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